震災時、私たちが
行ったこと

平成28年4月、熊本は未曾有の災害「熊本地震」に見舞われました。当苑がある、熊本市西区でも最大震度6強を観測。約5000基ものお墓を管理する私たちが、どう対応したのか。その記録をまとめました。

発生直後に抱いた思いは、「ご遺骨は大丈夫か」

後に「前震」と呼ばれる、大きな揺れを感じたのは平成28年4月14日、午後9時26分のことでした。「墓石やご遺骨は大丈夫か」。スタッフの安否確認後、すぐにその不安が頭をよぎりました。
以前、当苑では東日本大震災の被災地を視察したことがありました。その際得たのは「墓石を提供し守ることだけではなく、『心の拠り所』を守ることも私たちの使命」ということ。人が拠り所とするのは、お墓という入れ物ではなく、ご家族のご遺骨そのもの。「まずはご遺骨を守ることを優先させよう」。事務所にいるスタッフと話し合いました。

“本震”前の判断で被害を最小に

懐中電灯を片手に苑内の巡回を初めたのは前震の30分後、午後10時のことでした。繰り返す余震のなか、怯えながらもスタッフで手分けし1基1基を確認。幸いなことに、大きく倒壊しているお墓はほとんどなく、仏石や灯籠が少しずれた状態になっているところがあった程度。明るくなってからずれを元に戻す作業をスタッフ全員で行いました。「本震」が来たのはその日の深夜。前震より激しい揺れを感じました。しかし前震と同様、お墓の被害は最小で済みました。おそらく、前震後の応急措置が良かったのでしょう。もし前震後、ずれをそのまま放置していたら被害がもっと拡大していたに違いありません。

人々の心の拠り所を、これからも守り続ける

驚いたのは、地震発生直後から「お墓が心配」というお電話が多数寄せられたこと。なかには道路状況が悪いなか、直接来苑して確かめられる方もいらっしゃいました。当苑では、前震の時点から何度も巡回しているため、地震直後から調査結果はまとめられていました。問い合わせにも即座に対応ができ「すぐに回答をもらえてうれしい、安心した」と感謝のお言葉をいただくこともありました。
一方で、倒壊状態になった他の墓地のニュースを知り、「お墓の専門家」として微力ながら役に立ちたいと、本震後の2日後に「お墓の相談窓口」を開設。菩提樹苑にかかわりのある方、ない方1000件以上のご相談に応じました。
未曾有の災害を経験し、あらゆる問題に即時対応ができる、「管理者常駐の霊園」である誇りと、「お墓は人々の心の拠り所」となっている確信をあらためて深く感じました。

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